「イッキ飲み」はどうして危険なの?

「イッキ飲み」のように短時間に大量の飲酒をすると、血中アルコール濃度が急激に上昇し、「ほろ酔い期」も「酩酊期」も飛び越して、一気に「泥酔」「昏睡」の状態にまで進んでしまい、場合によっては呼吸困難など危険な状態を引き起こします。これが急性アルコール中毒です。

急性アルコール中毒で病院に運ばれる人は非常に多く、東京都内だけでも年間1万人近くが救急車で運ばれています。その半数以上が20代の若者と未成年者で占められています。若者はアルコールを分解する仕組みが未熟であるにもかかわらず、周囲の雰囲気に左右されたりして「イッキ飲み」など無茶な飲酒をすることも一因です。

血中アルコール濃度が0.4%以上になると、その半数が飲酒後1〜2時間で死亡してしまいます。最近10年間で70人以上の若者が急性アルコール中毒などで亡くなっています。

このように「イッキ飲み」やお酒に弱い体質の人へお酒を強要することは、急性アルコール中毒から死へもつながる可能性がある非常に危険な行為です。何かが起こってからでは遅いのです。

また、日本人の実に4割が体質的にお酒に弱いのです。このような人たちは、少ない量のお酒で酔いが進行してしまいます。お酒に弱い人に飲酒を強要してしまうとより中毒事故が起こりやすくなります。

イッキ、イッキと酒を飲ませ、急性アルコール中毒を起こさせた場合、強要した人は刑法上の犯罪として処罰されかねません。



だからお酒の無理強いやイッキ飲みは絶対に止めましょう。